民藝夏期学校「民藝の考え方とその社会的役割について」2 発見
[ 2017-09-20 16:28 ]
この夏は天候不順が続いておりましたが秋の味覚の便りに季節の確実な移り変わりを感じています、美卯オーナーです。民藝夏期学校・高山会場の公開講演の続きです。
民藝といえば『用の美』という言葉を思い浮かべられる方が多いかと思います。
この“用の美”という言葉はいつから使われるようになったのでしょうか?
この公演の演者である村上豊隆先生が柳宗悦全集を調べても、「用に即した美」、「用美相即」、「用と美」はあってもこの言葉は見当たらないそうです。
今となっては果たして誰がいつ言い始めたのか謎であるとか・・・。
そもそもこの「用」とは何か?
またその意味を深堀していくことは大切であるが、でも民藝を考える時にこの表現のみに拘らないことが良いようです。
そして最近柳宗悦研究上大きな発見がありました。
柳宗悦は旧東京帝国大学(現東大)・哲学科・心理学教室出身で、その卒業論文は既にこの世に存在しないとされてきました。
が、なんと2014年の岐阜県博物館の企画展準備の中でにおいてそれが見つかったのです。
テーマは 心理学は純粋科学たりえるか(なりうるか) といった内容で、
若き学生であった柳宗悦が西洋の二元性に悩み、日本の思想との融合はできるのか?という問いに取り組んだ論文だそう。
この発見を基とした今後の研究の成果が待たれます。
#民藝夏期学校・高山会場公開講演
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