飛騨の伝統・祝い唄
[ 2017-09-24 13:52 ]
今年の夏開かれた民藝夏期学校・高山会場のテーマは「飛騨高山の手仕事」。
飛騨のモノづくりの伝統と“心”に触れる旅になりました。
高山市は現在の人口は9万人。平成市町村合併により何と!面積では日本一になったといいます。
日本の小京都のひとつであり、1300年にわたる飛騨の匠の伝統を今なお守り続ける街です。
夏期学校は街の核のひとつでもある飛騨櫻山八幡宮への厳かな参拝からは始まりました。
そして先に掲載した公開講演の後に、同櫻山八幡宮内にて飛騨伝統の宴会を体験することにー。
一番の特色としては、飛騨地方においては古来より宴席の乾杯の後に『めでた』と呼ばれる祝い唄を皆で唱和します。
この唱和が終わるまでは席を立ってはいけないという習わしで、このめでたの後は無礼講となりました。
写真はちょっと不鮮明ですが、めでたの節回しや息継ぎを表したものです。
録音してきたのですが、ブログに掲載できる大きさではないので、美卯のフェイスブックページに掲載しておきますのでよろしければそちらの方でご覧ください。
この『めでた』はとても圧巻で、飛騨の地に暮らす方々の伝統と匠としての誇りに溢れる力強い歌声でした。
「祝い唄」とは民謡の一種であり、古来より人々が何か行動を起こす時にその成功と過程における安全を神々に祈願したり、感謝する際に捧げる唄でした。
日本各地でもかつては祝い事の度にそれぞれの特色ある祝い唄が唱和されていたはずですが、現代ではなかなか聴く機会はほとんどなくなってきています。
古の匠たちが仕事に取り掛かる時と、出来上がった時に唱和していたのであろうことを想像しながら私もモノづくりと深い関りのあるこの『めでた』をとても新鮮な気持ちで聴かせて頂きました。
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